2011年8月29日月曜日

「芸能界と暴力団の関係絶つ契機に」 警視庁が吉本興業から聴取へ



暴力団関係者との親密交際を理由に芸能界を引退した人気タレントの島田紳助さん(55)の問題をめぐり、警視庁組織犯罪対策3課が近く、所属していた吉本興業の関係者に説明を求めることが29日、捜査関係者への取材で分かった。捜査関係者は、「芸能界と暴力団の関係を絶つ契機にしたい」としている。

 捜査関係者によると、同課は、同社関係者から島田さんと暴力団との交際の経緯について詳しい説明を求める。同社の暴力団排除に向けた取り組みについても情報交換する。

 島田さんはテレビでの発言をめぐって十数年前に右翼団体とトラブルになった際、元プロボクシング世界王者、渡辺二郎被告(56)=恐喝未遂罪で実刑判決を受け上告中=に相談。渡辺被告の仲介で指定暴力団山口組の幹部と知り合い、トラブルを収めてもらったとされる。

 芸能界と暴力団をめぐっては、平成20年に山口組系組長と複数の歌手がゴルフをしていたことが発覚するなど、多くの関係が表面化してきた。警視庁などはその都度、事務所関係者らに説明を求め、芸能界の「黒い交際」について実態把握を進めてきた。

 暴力団排除の機運は高まっている。昨年以降、銀行などの金融機関が暴力団排除条項を導入。また、10月1日には、すべての都道府県で暴力団排除条例が出そろうが、各条例では、暴力団関係者との食事やゴルフをするなどの不適切な関係が確認された場合、警察や自治体が「密接交際者」に認定。密接交際者を公表することなどが盛り込まれている。

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