2012年4月29日日曜日

関電に未来はあるか 根強い不信感で八方ふさがり


先日、ある中小食品メーカーの社長と話をしていて、この夏の電力不足に話がおよび、「関西電力は大丈夫ですかね」と聞かれた。「大丈夫とは?」と聞き返すと、「関電は本当に電力がないんでしょうか」という。
 やはり…と思った。同じように思っている人は、たぶん少なくないのだろう。本当はあるのに、原発を再稼働させるために隠しているのではないか…。関電に対する“不信感”はけっこう根強い。
 理由はこの冬の節電要請にある。あれほど危機感をあおって「節電、節電」といっておきながら、深刻な事態にはならなかった。表面上はなくても、いざとなれば発電できる能力があるのではないか。どこかからもってこれるのではないか…。そう勘ぐりたくなる気持ちも分からないでもない。
 いまや関電は“袋だだき”の状態である。想定した需給見通しより電力が余ったら、胸をなでおろすどころか、「節電を要請しすぎだ」「不便を強いられた」とたたかれる。いや、それだけではすまない。「それなら原発はいらない」である。
 かといって予想より需給状況が厳しくなり、それこそ大規模停電なんて事態にでもなれば、「見通しが甘かった」とたたかれるのは間違いない。

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